2010年3月30日火曜日

本田圭佑は欧州で成功できるか。

いよいよ、UEFA CL round8が明日から始まる。マンU対バイエルン、バルセロナ対アーセナルなどの好カードが目白押しだが、やはり、日本人としては、本田圭佑が出場するインテル対CSKAモスクワに注目したい。

恐らく、W杯後にビッグクラブ移籍が濃厚な本田にとっては、インテル戦でどこまでやれるかは、本人の言葉を借りれば、この先、どこまで成りあがれるかを占う一戦になるだろう。

本田は、round16のセヴィージャ戦後のインタビューで、「日本人初のベスト8なんて、世界で戦ってる選手には関係ない。どうせなら世界のトップを目指したい。」と答えていた。まさに、本田△であるとしか言いようがない。この強い気持ちが彼を強くしているのだろう。

それでは、本田の実力はいかほどのものだろうか。今回は、お節介ながら、欧州で通用する個を考察しながら、主観MAXで本田の実力を分析してみたいと思う。(どんだけ暇なんだお前ってツッコミはなしで。)

まず、世界で通用する個の条件を考えたい。(話を単純にするために中盤に限定)

現代のサッカーは、非常に組織的である。ジダン氏も、ファンタジスタの居場所が無くなってしまったと嘆くように、ジダン、ルイコスタ、ジャンフランコ・ゾラ、リバウドなどの、テクニックを持ち、一瞬の閃きで勝利を呼ぶ選手の居場所だったトップ下は消滅しつつある。中盤は、スペースの潰しあいであり、肉弾戦が繰り広げられるのだ。そこでは、テクニックに加え、フィジカル、スタミナが必要になる。

現在では、テクニックが売りの華やかな選手達は、プレッシャーが少なく比較的フリーでボールを持てる4-3-3のサイドに追いやられている。ロナウジーニョやメッシのように。ただ、サイドでプレーする以上、テクニックだけでは、不十分で、クリスティアーノ・ロナウド、カカのように、スピードとフィジカルも必要とされる。すなわち、過去に比べて、中盤の選手には、テクニックに加え、フィジカル、スピード、スタミナが求められているのである。

そう考えると、世界のトップで活躍する選手は、(A)テクニック (B)フィジカル (C)スピード (D)スタミナの総合力は相当高いはずである。これら4点を基礎点として、中盤基礎力と定義し、その点数が高いほど、中盤で成功する確率は高いという前提で話を進めていきたい。

欧州で活躍する選手達をウイイレノリで主観MAXで各要素を10点満点で得点をつけてみると、

C.ronald→(A)9(B)9(C)10(D)7=35点
+ブレ球FK、高速ドリブル、得点力etc

メッシ→(A)10(B)6(C)10(D)8=34点
+異次元なドリブル、得点力etc

カカ→(A)9(B)8(C)9(D)9=35点
+得点力、万能性etc

パクチソン→(A)7(B)8(C)8(D)10=33点
+異常なスタミナ、万能性etc

もちろん、この数値が全てではなく、あくまで基礎点として単純化した話である。メッシのテクニックは、10点以上つけたいほどだし、相手が当たれない位置にボールを置くテクニックを考えれば、フィジカルの弱さはそれほど問題じゃないのかもしれない。いずれにしても、基礎点30点あれば、十分活躍できるポテンシャルを持っていると考えている。

そして、この中盤基礎力に加え、クリスティアーノにブレ球FKがあるように、メッシのドルブルが異次元なように、何か武器をもつことが必要になることは言うまでもない。この武器が凄ければ凄いほど、多ければ多いほど基礎点に+αすることができる。

そこで、本田圭佑はどうか。これまた主観MAX(だいぶ甘い?)で採点を試みる。

本田(A)8(B)9(C)7(D)7=31点 +ブレ球FK、ロングシュートなどの左足のキック、得点力etc

伸びしろも考慮して少し甘めにつけた。特にスピード。6が頭をよぎったが、ドリブル時はそこそこなので、少しおまけ。スタミナは、ロシアリーグでのボランチのプレーを見る限り、守備に終われながらも前に出てる様子を見れば、7はつけられる。さらに、左足のキックというワールドクラスの武器、ここ4試合で3点という得点力があるのが大きい。故に、欧州トップリーグで活躍できるポテンシャルは十分持っていると考える。後は、本田自身がこれから、どれだけ伸びるか、また、移籍先チーム事情によるとしか言いようがない。

ついでに、日本人選手数名の採点をしてみると、

中村   (A)9(B)6(C)5(D)6=26点 +FKを含む、正確なキック
長谷部  (A)7(B)7(C)8(D)9=31点  +万能性

悲しくなるのでこの2人で留めておくが、中村があれだけのテクニック、左足という稀有な才能を持ちながらも、欧州トップリーグで結果を出せなかったのは、スピード、フィジカル、スタミナといった、現代サッカーに必要な要素が欠けていたからだろう。

そして、長谷部。このスコアは決して過大評価ではない。スタミナは抜群で、スピードもサッカーで必要とされる初速が良く、最初の30mは浦和時代にチームトップで田中達也より速かったらしい。加えて、中盤からサイドバックまでこなせる万能性が、現在の、チームであれだけの選手の中で、試合に出ている所以である。長谷部は、マガトのようなポリバレントに優れた選手を優遇する監督のもとで、パクチソンのように、スタミナと万能性に特化した選手を目指して欲しい。W杯の評価次第では、ビッククラブ移籍の可能性は十分にある。

話は逸れたが、本田は欧州トップリーグで活躍できるだけのポテンシャルを持っているというのが結論だ。

しかし、このような採点は、あくまで相対的にならざるを得ない。本田の採点は、オランダエールディビジ、ロシアプレミアリーグ、UEFA CLセヴィージャの2試合でのプレーがベースになっている。その意味で、明日のインテル戦で何もできないようでは、点数を下げざるを得ないかもしれない。

そのようなことはないと願っているが、チーム力では、イタリア4連覇中のインテルに、勝てる見込みは相当低い。ここは、本田圭佑という個が、世界トップレベルのインテルの個に対して、どこまでやれるのかという視点で観ていきたい。

って書いた矢先に、本田負傷ってwwインテル戦は出れるみたいだが、心配。

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